ヨーガ八支足(アシターンガヨーガ)
- 2009.06.30 Tuesday
- 02:13
ヨーガスートラには以下のような詩節がある。
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yogaa.ngaanuSThaanaadashuddhikSaye j~NaanadiiptiraavivekakhyaateH(2-28)
ヨーガの諸部門を実践するにつれ、次第に不浄が消え、智慧の光が輝き、同一視からの弁別力が(現れる)。
yamaniyamaasanapraaNaayaamapratyaahaara
dhaaraNaadhyaanasamaadhayo.aSThaavaNgani (2-29)
制戒(yama)、内制(niyama)、座法(aasana)、呼吸の調整(praaNaayaama)、感覚の制御(pratyaahaara)、心の集中(dhaaraNa)、瞑想(dhyaana)、三昧(samaadhi)が八つの部門である。
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これら8つの部門の実践は、“ヨーガ八支足(aSTaangayoga)”と呼ばれるが、それぞれ対応する生命の8つの領域がある。つまり、社会行動、神経系、肉体、呼吸器系、感覚器官および感覚、心、心の精妙な領域、真我レベルである。
ちなみに「ヨーガ」とは日本では一般的にアーサナつまりポーズを指す。しかし、本来は、「統一、結合」などの意味のあるサンスクリット語である。動詞の語根は“yuj”であり、合わせる、結び付けるなどの意味がある。
以下、ヨーガ八支足である。
ヤマ:非暴力、真実、不盗、禁欲、非所有などの実践
ニヤマ:浄化、知足、修業、学習、献身などの日課
アーサナ:さまざまな体位
プラーナーヤーマ:呼吸法
プラテャーハーラ:感覚制御(感覚を内側へ引き戻すこと)
ダーラナ:精神集中(心の焦点を一つに絞ること)
デャーナ:瞑想(精神活動の精妙化のプロセス)
サマーディ:超越意識(心の平衡状態)
ヴェーダにおいては、また生命には大きく分けると、粗雑体(sthuula shaariira)、精妙体
(suukSma shariira)、原因体(kaaraNa shaariiram)3つの領域があるという。
また、ウパニシャッドでは、7つの層に分けている。肉体層(annamaya)、生理機能層(praaNaayaayma)、心理層(manomaya)、理知層(vij~Naanamaya)、至福層(aanandmaya)、自我層(aatmaamaya)、大我層(puruSa)である。これは粗雑レベルから根源レベルまで生命を段階的に特徴ごとに分けてみているのである。
ヨーガいおいては、これら異なるレベルにおいて、さまざまな実践がある。ヨーガの分野・種類を大きく分けると、肉体レベル中心のハタヨーガと瞑想中心のラージャヨーガである。
さらに、行動におけるカルマヨーガ、クリヤヨーガ、バクティヨーガ。知識の道である、ジニャーナヨーガ、瞑想のデャーナヨーガといった分類もある。
ヨーガの基本テキストには、こういった知識が説かれている。以下が古典的ヨーガテキストである。
1.ハタヨーガ・プラディーピカー(Yogi Svatmarama)15〜16世紀成立
2.ゲーランダ・サムヒター(Gheranda)17世紀後半成立
3.シヴァ・サムヒター(著者不明)17か18世紀?
5.ゴーラクシャ・サムヒター(gorakSanaath)11〜12世紀成立
6.ヨーガ・サラ・サングラハ(Vijanabhiksu)
7.ヨーガスートラ(patanjali)2~4世紀成立
近年は、ヨーガの主流としては、アイアンガー・ヨーガ(B.K.S. Iyengar 1918〜)、アシターンガ・ヨーガ(K. Pattabhi Jois 1915〜2009.5)、ヴィニ・ヨーガ(T.K. Srinivasan)などがある。
いずれにしても、ヨーガの実践は、究極的な存在と個人の意識が一つになることであり、また生命を変化する様相と、変化しない様相を明確に分別できる意識レベルへの進化するためにある。
そのためには、アシターンガヨーガの8つ目の領域である、サマーディの体験を繰り返し、ついには、ニルビージャサマーディ(nirbiija-samaadhi=種子三昧)の境地へと心が超越することである。そういった体験を、7番目の部門での実践である瞑想をとおして得ること。そしてその超越的意識を常に保持するレベルにまで達することである。
ヨーガの目的を達するには、“論より証拠”という言葉があるように、まずは実践をし、同時に知的な理解を深めることが求められる。アビャーサ(abhyaasa)つまり継続実践である。小さな経験が積み重なりある時、大きな変化へと導かれていく。
▼瞑想について
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yogaa.ngaanuSThaanaadashuddhikSaye j~NaanadiiptiraavivekakhyaateH(2-28)
ヨーガの諸部門を実践するにつれ、次第に不浄が消え、智慧の光が輝き、同一視からの弁別力が(現れる)。
yamaniyamaasanapraaNaayaamapratyaahaara
dhaaraNaadhyaanasamaadhayo.aSThaavaNgani (2-29)
制戒(yama)、内制(niyama)、座法(aasana)、呼吸の調整(praaNaayaama)、感覚の制御(pratyaahaara)、心の集中(dhaaraNa)、瞑想(dhyaana)、三昧(samaadhi)が八つの部門である。
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これら8つの部門の実践は、“ヨーガ八支足(aSTaangayoga)”と呼ばれるが、それぞれ対応する生命の8つの領域がある。つまり、社会行動、神経系、肉体、呼吸器系、感覚器官および感覚、心、心の精妙な領域、真我レベルである。
ちなみに「ヨーガ」とは日本では一般的にアーサナつまりポーズを指す。しかし、本来は、「統一、結合」などの意味のあるサンスクリット語である。動詞の語根は“yuj”であり、合わせる、結び付けるなどの意味がある。
以下、ヨーガ八支足である。
ヤマ:非暴力、真実、不盗、禁欲、非所有などの実践
ニヤマ:浄化、知足、修業、学習、献身などの日課
アーサナ:さまざまな体位
プラーナーヤーマ:呼吸法
プラテャーハーラ:感覚制御(感覚を内側へ引き戻すこと)
ダーラナ:精神集中(心の焦点を一つに絞ること)
デャーナ:瞑想(精神活動の精妙化のプロセス)
サマーディ:超越意識(心の平衡状態)
ヴェーダにおいては、また生命には大きく分けると、粗雑体(sthuula shaariira)、精妙体
(suukSma shariira)、原因体(kaaraNa shaariiram)3つの領域があるという。
また、ウパニシャッドでは、7つの層に分けている。肉体層(annamaya)、生理機能層(praaNaayaayma)、心理層(manomaya)、理知層(vij~Naanamaya)、至福層(aanandmaya)、自我層(aatmaamaya)、大我層(puruSa)である。これは粗雑レベルから根源レベルまで生命を段階的に特徴ごとに分けてみているのである。
ヨーガいおいては、これら異なるレベルにおいて、さまざまな実践がある。ヨーガの分野・種類を大きく分けると、肉体レベル中心のハタヨーガと瞑想中心のラージャヨーガである。
さらに、行動におけるカルマヨーガ、クリヤヨーガ、バクティヨーガ。知識の道である、ジニャーナヨーガ、瞑想のデャーナヨーガといった分類もある。
ヨーガの基本テキストには、こういった知識が説かれている。以下が古典的ヨーガテキストである。
1.ハタヨーガ・プラディーピカー(Yogi Svatmarama)15〜16世紀成立
2.ゲーランダ・サムヒター(Gheranda)17世紀後半成立
3.シヴァ・サムヒター(著者不明)17か18世紀?
5.ゴーラクシャ・サムヒター(gorakSanaath)11〜12世紀成立
6.ヨーガ・サラ・サングラハ(Vijanabhiksu)
7.ヨーガスートラ(patanjali)2~4世紀成立
近年は、ヨーガの主流としては、アイアンガー・ヨーガ(B.K.S. Iyengar 1918〜)、アシターンガ・ヨーガ(K. Pattabhi Jois 1915〜2009.5)、ヴィニ・ヨーガ(T.K. Srinivasan)などがある。
いずれにしても、ヨーガの実践は、究極的な存在と個人の意識が一つになることであり、また生命を変化する様相と、変化しない様相を明確に分別できる意識レベルへの進化するためにある。
そのためには、アシターンガヨーガの8つ目の領域である、サマーディの体験を繰り返し、ついには、ニルビージャサマーディ(nirbiija-samaadhi=種子三昧)の境地へと心が超越することである。そういった体験を、7番目の部門での実践である瞑想をとおして得ること。そしてその超越的意識を常に保持するレベルにまで達することである。
ヨーガの目的を達するには、“論より証拠”という言葉があるように、まずは実践をし、同時に知的な理解を深めることが求められる。アビャーサ(abhyaasa)つまり継続実践である。小さな経験が積み重なりある時、大きな変化へと導かれていく。
▼瞑想について