チベット問題はいつの間にか、震災やオリンピック以降、日本では忘れられていますが、未だに状況は変わっていません。むしろ以前にもまして状況は悪くなっているように思えます。
今年の3月から今もなおとてもむごいことがチベットにおいて今もなお行われています。拘束された多くの人たちは、想像を絶する拷問を受け、多くの人が死にました。このような行為を国家として行う国がいまだにあるのです。
私がラサを訪れた2か月前、町はとてもきれいになっていました。抗議活動で壊れた建物(実際は僧侶にふんした軍人か警察により行われたという情報もすでにたくさんよせらていますが)も、ほとんど見えず、何事もなかったかのようでした。それがまた壊れた建物を印象的にしていました。ジョカン寺など、お寺には軍隊や警察が常駐しものものしい状況でした。私たちは幸せではない、と語った女性の言葉が印象的でした。
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「真実のレポート〜2008年3月の蜂起から現在までの拷問の実態〜」
http://www.tibethouse.jp/human_rights/200809_ict_un_report.html
「2008年3月10日を機に、平和的であることが疑う余地のない、中国政府に対しての抗議デモがチベット高原を覆い尽くしました。
これらの一連の抗議活動は、中国当局の武力行使による激しい取り締まりによって鎮圧されました。2008年3月10日以前にもチベット地域における拷問、暴行についての報告はなされてきましたが、今回の資料の提出は、チベットの今を知るために、一般に『春の蜂起(註)』と呼ばれている特に重要性の高い期間に絞り、2008年3月10日より後、チベットで何が起こっているかを委員会に報告することを目的とします。
チベット人たちは、この提出資料が余すことなく指摘するように、彼らの亡命中のリーダー ダライ・ラマこそが、彼らの関心を代表するものであり、中国政府ではないという明確なメッセージともに、北京(中国政府)の支配する政策に対し、特にここ6ヶ月間、自らの生命と安全の危険を犯して根本的な不満を訴え続けています。
中華人民共和国は公的に拷問の使用を禁止しているにも関わらず、その責任を果たしていません。2008年3 月以降、何百人もの僧、尼僧、就学時の子供を含むチベット人たちが「蒸発」するか、または強制連行により収容、監禁され、拘留中に非常に残虐な行為の対象となっています。
武器を持たない平和的デモの参加者が銃で撃ち殺され、刑務所内では拷問によって死亡しています。また、執拗な当局の取り締まりや、ダライ・ラマを批判することを強要されたことで絶望に至った自殺者は、あとを絶ちません。・・・・・」
★>>>>>>続く